さとうさん
(公開日:2016/09/16)
購入者レポ
【
無知ゆえの残酷そして無知を自覚して
】
ヒロインは耳が聞こえない。自分の障害の為に母親や祖母、妹に、負担を掛けている事を自覚している。
それに対する主人公は小6にしては、子供ぽい余り深く考える事を、負けると思っているらしく、退屈を恐れる余り刺激を求めていく。
そんな二人が転校で、出会い、耳が聞こえないハンデを持つと言う事を、異質と決め付け異質ならば遊んで良いとの身勝手な思い込みで、ヒロインのハンデをイジメていく。クラスメートはそれを見て楽しむもの、知らんふりをする者、好意的にいたずらに参加する者。それに、担任の先生も放置して、事が大きくなったら自分の身を守る為に子供を責め立てる。
クラスメート達は自分は何もしていないのに、チクったと今度は主人公をイジメだす。
そして、無知なガキが、ハンデを持った女の子に何をしたのかを身に体験して、その罪深さを体験し、手探りでもがき苦しみながらヒロインに寄り添う姿に涙した。
あすかさん
(公開日:2016/09/20)
購入者レポ
※ネタバレあり
【
対等に生きるということ
】
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健常者と障害者の恋愛というカテゴリーを御涙頂戴モノとして嫌悪感を抱く方もいるでしょうが(私もどちらかというとそっちです)その先入観を捨て、是非一人でも多くの人に読んでもらいたい作品です。いじめの加害者と被害者。健常者と障害者。対照的過ぎる主人公とヒロイン。そんな二人がお互いの気持ちを理解し合いながら心を通わせ、恋人未満の関係を築き上げていく過程が丁寧で繊細でじれったくほほえましい。最終巻で主人公が彼女に言った「君に生きるのを手伝ってほしい」。障害者の自分は何も出来ないと負い目を感じて生きていたヒロインを必要とする彼の告白。お互いの立場がどんなに違っていようとも対等に生きる事はできる。健常者と障害者ではなく、二人の人間の絆の物語だと思います。
秋さん
(公開日:2016/09/14)
購入者レポ
【
すべての人に読んでほしい!
】
ハンディを持つことは、より人の力を必要とするのに、今の社会でもまだまだ聴覚障害への理解は充分でなく、人を遠ざけてしまいがちだ。
意識の高い社会では、ハンディはその人生を障害するものではなく、ひとつの個性、違いにすぎない。違いを知る事でこそ私達は成長する。
ハンディにかかわらず、誰をも弱者にしない共生社会のために、分からないものを恐れて遠ざけていてはいけない。私は身内の聴覚障害でその事を学んだ。
この作品は、身近に出会う事がなかった人にも、伝えあうこと、理解しあうことの大切さ、共生の素晴しさをリアルに感じさせると思う。
まーくんさん
(公開日:2017/08/22)
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※ネタバレあり
【
人間関係の内面が丁寧に描かれています。
】
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主人公が過去の行いを反省しつつも、旧友との言い争いやしがらみを経験して人間的に成長していく。大変魅力あふれる内容です。
ダメダメな先生や素直になれない毒舌な女の子等、個性豊かなキャラクターが沢山出てきます。
ヒロイン(?)と手をつないで辛い過去に立ち向かうべく同窓会会場の扉を開くシーンは、震えるくらい感動しました。
高校生にもなって皆思ったこと口に出し過ぎ!クラス委員をする仕切り屋の女生徒が、ヤンキーの様な女生徒と友達続くのか?思える箇所もありますが、まぁご愛嬌でしょう。
読むと必ず涙がこぼれてしまいます。きっと皆さん満足されると、自信を持ってオススメできる物語です。