近藤家では、まことしやかに受け継がれている話がある――「運命の人に触れれば音が鳴る」と。じいちゃんもばあちゃんも、父さんも母さんもそうだったから「いつか閃くんも、音が鳴る相手と出会う日が来るかもね」と小さい頃から聞かされている。にわかには信じがたいけど、オレも出会ってしまったんだ……。運命のアイツ、秀葉高校生徒会の葛西寛哉に…。って、オレの運命の相手って男だったの――!?

手錠みたいな音が鳴ったことがきっかけで、その男子高生と友だちになった閃。近藤家に代々伝わる『運命の人に触れれば音が鳴る』との話をしても、爽やかに受け入れてくれる葛西寛哉と閃はどんどん親しくなっていく。お家で一緒にテスト勉強中のある日、いきなり抱き寄せてきた寛哉から、意外な告白をされた閃は――!?

「寛哉と知り合えてすげぇ嬉しいし、心臓もバクバクする。会いたいって思う」…でもそれは自分の気持ちが音に支配されているからなのか？　寛哉から想いを告げられても気持ちの踏ん切りがつかないでいる閃。「運命の相手が現われた。秀葉に通う同じ年の男」閃を溺愛してやまない兄たちにそう相談して、ひとまず分かってきたのは――!?

寛哉が通う秀葉高校の生徒会メンバーと会った閃。「オレを名前で呼んでいいのは寛哉だけだ」秀葉生徒会長・榊原にそう断言した直後に、なぜか榊原と閃の間で「ピンポーン」と音が。すると今度は、寛哉と閃の音が鳴らなくなってしまって……。混乱する閃だったが、寛哉の兄姉と話していくうちに、とっくに寛哉を好きになっていたことを自覚して――!?

「オレたちは真っ赤な手錠で結ばれてるのかな」寛哉と一緒におばあちゃんから近藤家が縁結びの神様から授かった音についてのご先祖さまの記録を見せてもらって、自分たちの気持ちを確かめなおした閃。パートナー当てクイズで優勝すれば家族からも交際を公認してもらえることに。「文化祭が終わったら、お前に話があるんだ」と寛哉に予告して…!?

「運命の音が榊原に変わって、そして榊原の音も消えた」……まだ寛哉との音は戻らないけれど、音に関係なく自分の気持ちを信じることに決めた閃。文化祭が終わったら、寛哉に本心を告白することを予告して秀葉に赴く。ラブラブな文化祭デートを満喫した閃だったが、以前告白された中学の先輩と生徒会室で偶然二人きりになってしまって――!?

閃を溺愛する兄たちVS寛哉の初顔合わせ、そして前生徒会補佐役VS現生徒会役員のゴタゴタも巻き起こった秀葉高校文化祭。ようやく事態が落ち着いたタイミングで、今度は次兄・照（生徒会長OB）と現生徒会長・榊原に運命の音が鳴り響いて…!?　閃と寛哉の運命の音は戻らないけれど、メインイベントのパートナー当てクイズがいよいよ開幕――！

「音が鳴らないと…まだ不安？」秀葉高校文化祭のメインイベント・パートナー当てクイズにみごと完全優勝した閃と寛哉。自分の気持ちを正直に寛哉に伝えたら音が戻ると思っていた閃は、ガッカリはしたけれど……。「オレの気持ちは間違ってないと思うから、大丈夫」二人の音がまた鳴るためには一つ条件があって――!?

「葛西家の一員として閃くんにも出てほしいんだ」パートナー当てクイズ優勝により、晴れて近藤家も公認の仲となった閃と寛哉。デートで出かけた葛西家のファッションブランドビルで、寛哉が元モデルと知った閃だったが、寛哉の兄から一族のファッションショーへの出演をオファーされる。一方、照と音が鳴った榊原から突然、閃に呼び出しが――!?

近藤家公認の仲となり、初めて寛哉の家にお泊りした閃。交際1カ月半につき近藤家家訓のキス以上が解禁、寛哉の手で絶頂を迎えて愛情を確かめ合う二人。でも、初めて目にした寛哉のアレのデカさに閃は大混乱……!?（ちなみに照と榊原が一足先にデキているのは閃には内緒☆）そしていよいよ葛西一族ブランドのファッションショー本番当日で――!?