なぜ絵本には「王子様と王子様が幸せになる結末」がないのだろうか……篠塚は披露宴会場で働くアラサーで独身のゲイ。日々、夫婦となる男女カップルを祝福し、その門出をサポートしている。ある日、数多のカップルを目にしてきた同僚たちも色めき立つほどの“美形兄妹”がいるという披露宴が行われており、篠塚も納得の見目麗しい男性がそこにいた。しかし、その顔はどこかで見かけたような気がして―…？ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

披露宴会場で見かけた“美形兄妹”の兄・佐原と偶然最寄りのスーパーで会い、その社員だと知った篠塚は、彼に会うためスーパーへ通い詰めていた。「そうなんだ、俺は佐原さんに恋をしてしまった……」自分は恋愛対象にすらなれないと片想いを決意する篠塚だったが、ある日プライベートの佐原と遭遇し、これまで聞けなかった佐原の繊細な部分に触れることになり……。ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

仕事帰りの篠塚に会い、決して明るくない身の上話をしてしまったことを後悔していた佐原。篠原との距離感を保つため、これ以上踏み込まないよう自分に言い聞かせる。「だから、ちょっと見てるくらいなら構わないよな…」そうつぶやく佐原には、何か抱えているものがあるようで―…？ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

仕事終わりにご飯を食べることになった篠塚と佐原。この日を心待ちにしてきた篠原は、しゃれた雰囲気の店をリサーチし完璧な計画を立てていたが、なんと店は臨時休業。結局いつもの居酒屋に変更することになりへこむ篠原だったが、楽しそうな佐原を見て嬉しくなる。そんな佐原も篠原との距離の近さにドキドキが止まらなくて……。ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

篠塚へ自分がゲイであることを打ち明けた佐原。篠塚への想いが抑えられなくなり、これ以上好きにならないように離れようとする。一方、実は過去に佐原と出会っていたことを思い出した篠塚は、まだ関係を諦めきれなくて……。ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

佐原を呼び出した篠塚は、自分もゲイであることを打ち明ける。「好きになってもいい人なんだ」と嬉しく思った正直な気持ちを伝えるが、佐原にはまだ打ち明けられていない過去があり……。ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

篠原に自身の過去を打ち明けた佐原は、この想いを忘れようとしていた。一方、あれから屍のようになってしまった篠原は、『幸福の王子』という絵本に出会う。登場する王子と佐原を自然とシンクロさせて読み進めていくが……。「自分の事は後回しのスーパーの王子様」読み終えた篠原は、ある行動に出る！　いよいよ物語はクライマックスへ！ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリー。二人の結末は、ハッピーエンドか、それとも……？

【特別編】「主任の恋が、いい恋になるといい」篠原を慕う後輩・桑野視点で、篠原の恋愛模様を描いた『想いは巡りてact1～2』、篠原と佐原のその後を描いた『いとし、この夜』を収録した、珠玉の特別編。ロマンチストな純朴リーマン×訳アリ王子様のちょっと切ないラブストーリーは、幸せのその先へ……。