まめさん
(公開日:2017/08/14)
【
記憶に残す。
】
母方の祖父の兄弟がこの名古屋大空襲で命を落としました。何人かいた兄弟の中で生き残ったのは祖父だけだったそうです。小さい位牌がいくつもありなぜか祖父に聞いても教えてもらえませんでした。それほどまでに辛く悲しい記憶だったのでしょう。名古屋の街の人の多さやビルを見ていると忘れてしまいそうになりますが、空襲で焼け野はらになり人が多く亡くなったことを忘れてしまわないよう読んでよかった話でした。
すみれさん
(公開日:2016/12/14)
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【
とても入り込みやすい、戦争の現実
】
私は原爆が投下された広島に生まれ育ったので、こういった戦争のお話はいっぱい聞き、また学校では何度となく学習としてあり、理解してきたつもりでした。
しかし、仕方ないのかもしれませんが、広島の話ばかりクローズアップされ、日本全体の戦争による哀しみを見落としていたことに気付きました。
また、大まかな話でなく、戦時下での普通の暮らしが細かく丁寧に描かれていて、時代は違えど、環境は違えど、必死で生きている姿に、素直に心を寄せることができました。
作者さんのお母様がモデルとなっていますが、あまりに悲惨な体験から口を閉ざすことを選んだ方も多い中、話していただけよかったと感謝に近い思いがあります。
ぜひ、読んでいただきたい作品です。
るりちゃさん
(公開日:2016/08/10)
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【
引き込まれました
】
名古屋大空襲の体験談がもとになってます。主人公は10代の女の子。どことなく、他人事のようだった戦争が徐々に現実味を帯びていき、そしてついに空襲が始まってしまいます。主人公や家族、友人の心情がとても伝わってきて、もし、自分がこの時代に生きていたらどうなってた?と考えさせられました。戦争の語り部が減っていく中で、是非現代の人に読んで頂きたい作品です。
まるさん
(公開日:2016/08/15)
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【
戦時中の日常
】
まさにこういうのが読みたかった。戦時中の、身近な日常を生きた人たちは何を思い、何を感じ、どう過ごしていたのか。
刻々と変わる戦況に、変わってしまう描いた未来、友達との関係、続いていたはずの当たり前の日常、変わらない大切な家族。想い。
まんがとして形にし伝えて下さった作者の方に感謝です。今ある日常が、ここ、から地続きであることを忘れず生きたく思います。
りんさん
(公開日:2016/08/17)
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【
若い世代に読んで欲しい
】
戦時中に暮らす人々がどれほど過酷で大変なものだったのか、刻々と変わる状況の中でそれぞれの思いが交錯し、個々の判断がその後の運命を左右していきます。実際に体験した人にしか分からない状況が鮮明に描かれています。若い世代に読んで欲しい作品だと思いました。
ハム子さん
(公開日:2016/08/12)
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【
主人公と同じく名古屋…
】
主人公と同じく名古屋で育ち、まさに漫画に出てくる記念橋や鶉橋はすごく近所です。この場所であんな惨劇があったなんて信じられませんが、名古屋にも大空襲があったことを忘れてはいけないなと思いました。絵は可愛い感じで戦争漫画には似つかわないのでは?と最初は思ったのですが、読み続けてるうちに涙が出ました。名古屋の人は絶対に読んだほうがいいと思います。名古屋じゃない人にもオススメな漫画です。
あこさん
(公開日:2018/04/16)
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※ネタバレあり
【
戦争という暴力と「生きる意味」
】
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あとかたの街を読むと戦争の前では当たり前の日常がどれだけ脆くも崩れ去るものかと強く思う。
作者おざわゆきさんのお母様の戦争体験を元にした物語であり、主人公あいの日常が戦争によってどの様に変わっていったのかが描かれています。戦況が苦しくなるにつれ食料事情は悪くなり、あいの暮らす名古屋市にも爆撃機が襲来、友人までその犠牲となってしまいます。やがて運命の日、名古屋大空襲を迎えるのです。戦争はこんなにも容赦のないものかと苦しくなります。大事なものや人が心もなく圧倒的な力で破壊されるのがこれほど悔しく悲しく、怒りを呼び起こすものなのか、戦争という暴力とはいったいなんなのだと。物語の後半、あいは「(あなたに)生きている意味などない」と罵倒する友人の亡霊に向かって叫びます「生きる意味なんてない!」と。そこから続く言葉に戦争という暴力に屈しないあいの強い言葉が叫ばれます。沢山の方に読んでほしいです